環境自然科学プログラム - 基礎科学の立場から自然環境と人間活動にかかわる教育・研究を行っています。

環境自然科学セミナー

<Last update : 2024.6.11>

第271回 「環境自然科学セミナー」

題目 加速器質量分析を用いた高精度放射性炭素年代測定
講演者 宮入陽介(東京大学大気海洋研究所・特任助教)
日時 2024年6月14日(金) 16:00-17:00
場所 神戸大学人間発達環境学研究科 G306教室(鶴甲第2キャンパス)
要旨  リビーの放射性炭素の発見以降三四半世紀以上経ち,放射性炭素年代測定は,コマーシャル分析も普及し,第四紀の研究をする多くの研究者にとって身近な年代測定であると言える.
 14Cの分析法も気体ガス計数管によるベータ線計数法から,液体シンチレーションカウンターによるベータ線計数法,加速器質量分析法へと改良が進み,加速器質量分析器も現在第4世代機といえる世代(シングルステージAMS等)が主流となっている.第5世代ともいうべき加速器質量分析法も開発されつつある現状であり,測定精度も通常の分析で0.3%以下,高精度分析では0.1%程度という非常に高い精度での分析が達成されている.
 放射性炭素年代測定の進展による高精度化に従い,測定された放射性炭素年代と実年代の誤差が無視できなくなり,それを補正する方法として,初期は同位体分別補正の適用から始まり,暦年較正曲線の確立や,海洋試料に対しては海洋リザーバー効果の補正法が確立され,現在ではそれらの補正を行ったうえでの利用が必須となっている.本発表では,放射性炭素年代をユーザーとして使われる方を対象に,高精度放射性炭素年代測定について紹介する.
連絡先: 谷篤史

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