日時:2007年9月3日(月)13:00−14:30
場所:発達科学部 F252号室 (F棟2階)
これまでの“地球環境問題”は、地球温暖化や海洋汚染、生物多様性の減少など、 人の眼に見える“地表より上の問題”を主に対象としてきました。 しかし、地下水資源の減少、地下水汚染、地下水の過剰揚水による地盤沈下や 地下熱汚染などの“大地の下の地球環境問題”は、 人間活動の拡大によって普遍的な現象として世界各地で発生しています。 陸域から海域への直接地下水流出は沿岸域の生態系に大きな影響を 与えているといわれています。また温暖化・都市化による地下温度の上昇は、 土壌微生物の活動を活発化させ、地下水の水質変化に寄与するとも言われています。 これら地下水と地球環境との関係についてお話します。 また、アジアの諸都市で時間遅れを伴って普遍的に発生している“地下環境問題”を、 都市の発達段階との関係から明らかにしていく 「地球研プロジェクト:都市の地下環境に残る人間活動の影響」 についても紹介します。地球研プロジェクトでは、帳尻あわせとして疎んじられ、 有効に利用されていない地下環境の現状を、 人間と自然との相互作用“環”を解きほぐすことによって明らかにしていきます。
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□ 連絡先:蛯名 邦禎 (発達科学部 自然環境論コース)
電子メール:ebina@kobe−u.ac.jp