日時:2006年8月9日(水)13時30分−14時30分
場所:発達科学部 G112 (G棟1階)
大気中二酸化炭素の増加とそれによる地球温暖化は,人類にとって最大の問題 の一つであろう.海洋は大気中二酸化炭素の60倍の無機炭素を溶解しており,過 去の大気中二酸化炭素の変動を支配してきたと考えられている.しかし,氷期に 海洋が二酸化炭素を吸収したメカニズムについては,さまざまな議論がある.有 力な仮説の一つは,マーチンが発表した鉄仮説である.これは微量金属である鉄 が地球気候を支配するという不思議な仮説である.さらに,海洋に鉄を散布すれ ば,大気中二酸化炭素の増加を抑制できるという.
本講演ではどうして海洋の微量元素が気候変動と関係すると考えられるのか, その研究の最前線がどんな状況であるかを分かりやすくお話しする.
集中講義「地球環境科学特別講義」の一部の時間を利用して, 受講生以外の学部学生,大学院生,専門の異なる教官も聞けるようにご講演お願 いいたしました.
※ 多数の学生・教官・一般の皆様のご来聴をお待ちしております.
□世話人:寺門靖高 (発達科学部 自然環境論コース)