第107回自然環境論セミナー

人工衛星「みどり2」搭載センサILAS-IIによる 2003年オゾンホール観測結果

中島 英彰 氏
(国立環境研究所 オゾン層研究プロジェクト衛星観測研究チーム)

日時:2004年8月19日(木)午後3時30分−4時30分
場所:発達科学部 G302

概要

近年、オゾンホールや地球温暖化等、全球規模での環境問題がクロ ーズアップされてきている。これらの問題の原因解明と将来へ向け ての対策を検討するため、各国の研究者による集約的な研究が進め られている。日本でも、1996年打ち上げの地球観測プラットフォー ム衛星「みどり:ADEOS」に引き続き、2002年12月には後継機であ る環境観測技術衛星「みどり2:ADEOS-II」がH-IIAロケット4号 機によって成功裏に打ち上げられた。みどり2には、環境省が開発 したオゾン層観測センサILAS-IIが搭載されており、2003年4月から 太陽電池が故障して衛星の運用が停止する10月末まで、約7カ月間 のデータを取得することに成功した。この年は、南極オゾンホール が史上最大規模にまで拡大しており、ILAS-IIの観測結果からオゾ ンホールの形成や発達に関するさまざまな新たな知見が得られつつ ある。今回のセミナーでは、現在までのILAS-IIのデータ解析で得 られた初期結果や、日本の将来の衛星計画等について講演する予定 である。

連絡先:伊藤 真之 
mitoh@kobe-u.ac.jp

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