第92回自然環境論セミナー

反応拡散系におけるパターン形成

桑村 雅隆 氏
(神戸大学発達科学部人間環境科学科 数理・情報環境論講座)

日時:4月24日(木) 午後5時20分−6時50分頃
場所:発達科学部 G棟 302教室(変更の可能性あり)

単純な1つの細胞(卵)から複雑な構造をもった生物体が自発的に形成され ていくのはなぜだろうか?
この難しい問いに対して、約50年ほど前にチューリングは1つの比喩的な 解答を与えた。この仕事を出発点として、ニコリス・プリゴジン、ハーケン らによる散逸構造の研究を経て、生物の形態形成、化学反応、熱対流におけ る様々なパターンが普遍的なしくみによって形成されることが明らかになっ た。このしくみは、数学的には、反応拡散方程式系とよばれる微分方程式で 記述される。反応拡散系におけるパターン形成の研究のすべてをカバーする ことはできないが、可能な範囲で、歴史、方法論、現在の課題などについて 解説する。

問い合わせ先:蛯名邦禎 (発達科学部自然環境論講座)
e-mail: ebina@kobe-u.ac.jp
voico: 078-803-7754
多数の学生・教官の皆様のご来聴をお待ちしております.