第136回自然環境論セミナー 

第一原理量子拡散モンテカルロ法を用いた精密電子状態計算

前園 涼 氏 
(独立行政法人 物質・材料研究機構 計算材料科学研究センター  研究員)

日時:2005年9月20日(火)15時10分−16時40分
場所:発達科学部 G112  (G棟1階)

 量子拡散モンテカルロ法は、試行凾數に含まれる励起状態の雑成分を 虚時間発展によって濾過する事で、より精密な電子相關記述を実現する 高精度な電子状態計算手法である。現実的な節固定近似の実装において は、多体波動凾數の振幅自由度を自動的に最も精密な状態に自己修復 出来る枠組みと捉える事が出來る。

 最近では、世界の幾つかのグループにおいて、MPIを用いた並列・ 高速計算技術をフル活用して、汎用的なコード実装が実現され、 全電子/擬ポテンシャル、平面波基底/局在基底、孤立系/周期系と いったバリエーションを全て一つのコードパッケージで扱えるよう にまでなっている。

 本講演では、拡散モンテカルロ法の計算原理を概観した後、 最近の動向に関して紹介する。

※ 多数の学生・教員・一般の皆様のご来聴をお待ちしております.  

□ 連絡先:田中成典(tanaka2@kobe-u.ac.jp)